- 歌を一緒に歌ったら、本当に発音がよくなるの?
- 英語の歌でどうやって勉強したらいいの?
- 発音の練習中に気をつけなくちゃいけないことってある?
英語学習者で、好きな歌を聴きながら英語を上達させたいと思う人ってけっこういるはず。
私はもともとおしゃべりな性格ではなく、スピーキングとリスニングに苦手意識を持っていました。
でも洋楽が大好きで、カナダ在住時から今でも毎日のように洋楽ヒット曲を聴いています。
そのおかげか、TOEICのリスニングで満点やほぼ満点を取ることができるくらいまでは上達しました。
そんな私が実践した、
- 洋楽を使ってどうやって発音を強化するのか
- リスニング中にどんなポイントを注意しているのか
を解説したいと思います。
準備するもの
- 好きな曲
- 曲の歌詞
- 録音できるデバイス
- メモを取るための筆記用具
「何回でも歌ってみたい」と思えるような好きな曲を用意してください。
ゆっくり、はっきりと発音されている歌が、発音の練習に向いています。
今回のブログでは、セレナ・ゴメス(Selena Gomez)の「Lose You To Love Me」の一部を使用しました。
音声だけでなく、英語の歌詞も用意してください。
歌詞を印刷するか、メモアプリなどにコピペして、書き込みができるようにしておくと便利です。
そして、自分の声を録音できるデバイスも必要。
私の場合、iPad Proのボイスメモ・アプリを使って録音しています。
歌を使った英語発音の練習方法
ここでは、順を追って発音の練習方法を解説します。
曲を聴いて英語が聞き取れるかチェックしてみる
まずは、曲を聴いてみてください。
聞き取れた箇所、聞き取れなかった箇所をチェックしてみてくださいね。
ボンヤリと聴くのではなく、分析することが大事
曲を聴きながら、英語の歌詞を確かめる
次は、英語の歌詞を見ながら曲を聴きます。
インターネットで「曲名 lyrics」と検索。
この方法で、たいていの英語の歌詞は探せます。
例えば、「Lose You To Love Me lyrics」の検索結果はこちらです。
聞き取れなかった箇所を特に注意してリスニングしてみましょう。
英語の歌詞に出てくる英単語がわからない場合は、メモを取っておくことをオススメします。
英単語や英語表現をどんどん拾って調べるという地道な努力が、本当の英語力アップにつながる
英語の歌詞だけではどうしても内容が理解できない場合は、和訳された歌詞で確かめてみるのもいいですね。
ディクテーションしてみる(オプション)
時間があるときは、ディクテーションをオススメします。
すでに曲を聴きながら英語の歌詞をチェックしたので、英語が聞き取りやすくなっているはずです。
この時点で聞き取れなかった箇所が出てきたら、繰り返し英語の歌詞と音声を照らし合わせること。
英語の単語や文章と音を一致させて覚えることが大事。
発音の練習をする
今回の発音練習は、「Lose You To Love Me」の一部を使います。
曲の全部を使って説明すると長くなってしまうので、上で紹介したビデオクリップの
0:48~1:24
の時間の部分を取り上げることにしました。
We’d always go into it blindly
I needed to lose you to find me
This dancing was killing me softly
I needed to hate you to love me, yeahTo love, love, yeah
To love, love, yeah
To love, yeah
I needed to lose you to love me, yeah
To love, love, yeah
To love, love, yeah
To love, yeah
I needed to lose you to love me
はっきりいって、私は歌がヘタクソです(苦笑)
そして、日本語でも自分の録音した声を聴くのは、とっても恥ずかしい。
英語発音も、ネイティブのものではありません。
なので、英語での録音となると顔から火が噴きそうな気分!
ここであえて自分の歌声を公開しているのは、
「一生懸命に音を聴いてまねをすれば、スピーキングが苦手な人間(私)でもこれくらいの発音にはなる」
ということをお知らせしたかったから。
実は、この録音は51回目のもの。
それ以前の50回分の録音は落第点となりましたが、自分の発音を正すとてもいい機会になりました。
みなさんもぜひ自分の声を録音して、英語の発音矯正に役立ててください。
では、これを歌うときに私が何を注意したのかを、歌詞の画像を見ながら解説します。
発音するときに注意するポイント
- 普通のT
- フラップT
- 消えるd、t、g
- 「ア」に聞こえる I
他にも注意するポイントはありますが、今回はこの4点に絞って説明します。
普通のT
いわゆる、普通の/t/ の音です。
画像では、青色マーカーの部分に当たります。
実は、英単語の中に t が入っていても、/t/で発音しないことってけっこうあるんですよね。
例として、次を見てみましょう。
フラップT
画像の黄色マーカーの部分のオリジナル曲を、よーく聴いてみてください。
青色マーカーの部分と音が違うことに気づくはずです。
Tの音が、ある条件に当てはまると、軽いDのような音に変化すること
黄色マーカーのTが、Dのような、日本語のら行のような音に聞こえてきますよね?
消えるd、t、g
画像のピンクマーカーの部分に注意しながら、オリジナルソングを聴いてみてください。
そう、ピンクの部分のd、tは発音されていません。
子音と子音に囲まれたd、tは発音されないことが多いんです。
gに関しては、実は /ŋ/が発音されているんですが、弱音となっているためにほとんど聞こえない状態です。
ほとんど「ア」に聞こえる I
英語を話すときって、私という意味の「I」をよく使いますよね。
そのときに、「アイ」/ai/との二重母音はっきり発音することも多いですが、ほとんど「イ」の部分が聞こえない「ア(ィ)」と発音されることもあるんです。
ここでもう一度、「Lose You To Love Me(オリジナル)」聴いてみてください。
「I needed」の最初が、「アニ」に聞こえてきませんか?
こう発音されることもあるという知識があるだけでも、リスニングのときに聞き取れる英語音声がグンと増えますよ。
今回学んだ発音で一緒に歌ってみよう!
復習として、学んだ発音で歌ってみてください。
ぜひ録音することをオススメします。
オリジナルと自分の歌声が違うなと感じた箇所は、繰り返し聴いてできる限りオリジナルに近くなるようにマネをしてみてくださいね。
英語歌詞に発音で注意するべき箇所を予めメモしておくと、一緒に歌うときに便利
音楽が好きな人なら、洋楽で英語力を鍛えられれば一石二鳥ですよね。
楽しい英語学習を継続するためにも、好きな曲を歌ってまねる練習をぜひ日課に取り入れてほしいと思います。
英語発音を上達させるためのオススメ教材
英語喉を鍛える
(161の評価)
英語ネイティブが自然と使っている喉発音を練習するための本です。
日本語ネイティブと英語ネイティブの根本的な発声の違いを学びたい人はぜひ手に取ってみてください。
英語耳を鍛える
(253の評価)
商品の説明に、「ネイティブ並の発音と、字幕なしで洋画を見られるリスニング力を同時に身につけられる」と紹介されています。
Amazonのレビューでも、
- 発音に関してはこの本で充分
- 個人的には、小学生の最初の英語と中一の英語の授業の最初にこれをやるだけで、日本人の英語力は格段に上がると思います
- 私は英検一級とTOEFL の受験を検討しているのですが、この本に書いてある通りに実践したところ模試のリスニングで大きく点数を伸ばすことができました
など、ポジティブなコメントがたくさん投稿されています。
発音やリスニングに行き詰ったときに、この教材で練習してみては?
フォニックスを学ぶ
(92の評価)
初心者向けの、発音の規則が体系的に理解できる本です。
他の発音の教材は難しくて理解できないという方は、まずはこの本から始めてみるといいと思います。
音声変化を学ぶ
(11の評価)
この本では、
- フラップT
- リエゾン
- リダクション
などが理解できるように工夫されています。
上でも説明したように、このような規則の知識をつけることで、海外映画やドラマ視聴時の英語がグンと聞き取りやすくなりますよ。
私のモットーは、「楽しく英語学習」。
好きな洋楽を聴きながら英語を学ぶことは、
モチベーションが上がる
だけでなく、
今後も継続できる可能性が高い
という大きなメリットがあります。
ぜひ楽しみながら英語学習を続けていきましょう!
洋楽で英語学習をしたい人には、Amazon Prime Musicがオススメです。
こちらのブログ記事で詳しく説明したので、ぜひご覧ください。